ブリキ男 |
| 秋山祐徳太子(著) |
| 晶文社 |
| ★★★☆☆ |
| カバー見開きに記されている通り、「ひたすら異端のブリキ・アートを追い求めた秋山祐徳太子の始めての書き下ろし自伝」である。 「(…)歩んできた人生を素直な筆致で描く」とも書かれているが、正に「素直な筆致」なのであって、 本当にこんなに素直で良いのだろうか、と要らぬ心配が沸きつつも、 この人は人に愛されているに違いないという魅力がそこかしこから滲み出ている。 要所要所に母への愛が散りばめられ、グリコの看板に描かれた少年の格好で街を走るという代表作「グリコのオマケ」の誕生という ある種のクライマックスにまで、 (…)翌日ランニングシャツとパンツを買い、早速、胸にグリコの文字を貼り付けた。 (…)それを見ていた母は「また何か変なことをやるのかい。まったく変わった子だよ、おまえは。それで会社に通うんじゃないだろうね」と言った。 と、母を登場させてしまうのは、素直を突き抜けて清々しく、なかなか出来ることではない。 尚、著者紹介文は下記のようにまとめられている。 秋山祐徳太子 1935年東京に生まれる。60年武蔵野美術学校(現・武蔵野美術大学)彫刻科卒。 卒業後、工業デザイナーとして大手電機メーカーに勤務。65年岐阜アンデパンダン・フェスティバルに自分自身を出品。 以後、ポップ・ハプニングと称し、金太郎、グリコなど動くポップ・アートを行う。政治のポップ・アート化を目指し、東京都知事選に立候補。 73年東京・ガレリア・グラフィカで初個展、その後、全国各地で開催。86年パリ・ポンピドー・センター[前衛の日本展]に出品、 94年池田20世紀美術館で回顧展を開催。著書に『通俗的芸術論』『泡沫桀人列伝』。 U.U.
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