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特集:Poodle Collection


 羨望と侮蔑がない交ぜになったプードル受容の文化史……というような大それた話ではないが、 生のプードルを見かけるよりも遥かに多く、 われわれは様々なジャンルの作品に於いてプードルの表象を目の当たりにしている。 ここではそんな愛らしいプードルどもの品評会を、宝石をジャラジャラ鳴らしながら(←ジョン・レノン)お楽しみ下さい。


amazon.jp 題名 著者名 プードルの引用 一言
1808
ファウスト
第一部
J. W. ゲーテ(著)
池内紀(訳)
     ワーグナー
 むく犬(原語:Pudel)です。主人とはなればなれになって、まごついているのです。
    ファウスト
 大きな円を描いて、ゆっくり近づいてこないかね。気のせいかもしれないが、うしろに火の渦のようなものをひいている。
    ワーグナー

 ただの黒いむく犬です。先生の目の錯覚です。
    ファウスト
 縁結びをするように魔法の円を描いているような気がするのだが。
むく犬の正体はメフィストフェレス。
1880

カラマーゾフの
兄弟
ドストエフスキー(著)
原卓也(訳)
(…)ミーチャは大声で叫んだ。「(…)この老人は一生を通じて正直者でしたし、 親父に対してもプードル七百匹分くらい忠実でした」
「被告は言葉を慎みなさい」裁判長がきびしく言った。
「わたしはプードルなんぞじゃありません」グリゴーリイも不平らしく言った。
「それじゃ、僕がプードルなんだ、この僕が!」ミーチャが叫んだ。
仏語の慣用句:
suivre qn comme un caniche
…に忠実に従う
(直訳すると、プードルのように…に従う)
に見られるような 「忠実」の象徴。
1969 Mr. Apollo ("Tadpoles") Bonzo Dog Band No tiresome exercises!
No tricks!
No unpleasant bending!
Wrestle poodles and win!
Play beach ball!
Shave your legs! (He can do it for you!)
Mr. アポロのボディ・ビルディング・プラン。
"Everybody knows / That a healthy body / Makes a healthy mind"と断言し、プードルと格闘。
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1989 プードル・
スプリングス物語
R. チャンドラー +
R. B. パーカー(著)
菊池光(訳)
「(…)小型の電気オルガンを買うんだ、(…)依頼人がおれに嘘を言っている間、 プードルが弾いていればいい。そのプードルの名前は?」
「インキイ」
「頭のいいやつが考え出した名前だな」
富豪の娘と結婚し、プードル・スプリングスの豪邸に移るマーロウ。のっけから夫婦の会話は金持ちプードルネタに。
1992 The Poodle Lecture ("You Can't Do That on Stage Anymore, Vol. 6") Frank Zappa In the beginning God made 'the light.' Shortly thereafter God made three big mistakes. The first mistake was called MAN, the second mistake was called WO-MAN, and the third mistake was the invention of THE POODLE. WO-MANに奉仕するMANとTHE POODLE。
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1994 闘争領域の拡大 M. ウエルベック(著)
中村佳子(訳)
(…)そうした思い出のいくつかを、僕は動物小説にかこつけて描写している。『ダックスフントとプードルの対話』というタイトルの小説で、思春期の自伝と呼ぶこともできるだろう。 ダックスフントに若い飼い主の手記を読んで聞かせるプードル。
「性的行動はひとつの社会階級システムである」